親育ち・親子本能療法とは
「親育ち・親子本能療法(PCNFT:Parent-Centered Need-Fulfilling Therapy)」は、SCSカウンセリング研究所の創始者である桝田宏子により創始され桝田智彦によって心理学的に体系化されたひきこもりや不登校の根本解決を目指す独自の心理療法です。
この療法の最も重要なポイントは、子ども本人ではなく、親が主体となって「育ち直す」ことにあります。
従来の多くの支援方法が、ひきこもり状態の子ども本人へのカウンセリングや外での活動を促すことに焦点を当てていたのに対し、この療法はまったく異なるアプローチをとります。
子どもを変えようとする努力を、自分の心を変える努力に。
それは、ひきこもりは子ども個人の問題ではなく、親子関係や家庭環境、特に親のあり方そのものに根本的な原因があるという考えに基づいています。
親が過去に抱えたトラウマや、子どもに対する過度な期待、無意識の支配的な態度などが、子どもにプレッシャーを与え、自尊心を奪い、結果として外の世界へ出ることを拒む心理状態を作り出していると捉えます。
この療法では、親がカウンセリングや「親の講座」、エンカウンターなどの体験を通じて、自分自身の内面と徹底的に向き合うことを促します。親自身の人生や価値観、子どもへの接し方を見つめ直し、自己を深く理解することで、親自身が精神的に成長し、「育ち直す」ことを目指します。
子どもの自立は、親の自立から始まる。
親がまず変わることで、家庭内の空気や親子関係が健全なものへと変化し、子どもは安心感を得ることができるのです。
子どもが親に対する信頼を回復し、安心できる環境が整うと、子どもに本来備わっている「自立したい」「社会と関わりたい」という欲求(本能)が自然と目覚めます。
この内なる力が子どもを動かすため、無理に外へ連れ出したり、活動を強制したりする必要はありません。子どもは自らの欲求に従い、自身のペースで社会との繋がりを求めて動き出します。
子どもの本能的な回復を信じる。
そのために、親のあなたがまず、
自分を信じることから始めませんか。
このように、親育ち・親子本能療法は、当事者本人に直接働きかけるのではなく、親という最も身近で影響力の大きい存在が変わることで、子どもが自律的な回復を遂げることを目指します。
これは、問題の一時的な解決ではなく、家族全体が成長し、長期的に健全な関係を築くための包括的な支援であり、まさに「親が変われば子どもも変わる」という考え方を実践するものです。
これにより、ひきこもりという問題の解決だけでなく、家族の絆そのものがより強固なものとなることを目指すのです。