2020年母親講座12回目「ぶり返しは必ずあり、体力気力がついていく。親も成長がすすむ。」

緊急事態宣言解除後、2回目の母親講座が行われました。

 

感染者増加等の近況を鑑みると、外出を控えるのは当然のことと思います。
それでも20名近い親御さんが今回もご参加くださりました。

 

そんな本日のテーマは「ぶり返しは必ずあり、体力気力がついていく。親も成長がすすむ」でした。

 

 

私が13年以上、ひきこもりを研究してきて思うのですが、「ぶり返し」を「親がどのように考えるか」が、ひきこもるわが子の長期化・深刻化(家庭内暴力・完全拒否)の未来を分けていく様に思います。

 

ひきこもる青年・不登校する生徒さんで「怠惰で不真面目な子」と出会ったことは今まで一度もありません。

 

本日、SCS会長の池田が開口一番「義務感あると苦しくなっちゃうんですよ」と言い放ちました。

 

ひきこもる青年・不登校する生徒さんは皆一様に「〇〇しなくてはならない」という「べき思考」を有しております。それを簡単にいうと義務感という言葉に集約されます。

 

この「(我が子が抱える)義務感からの脱出のチャンス」はぶり返しのタイミングにあるとも言えます。

 

 

ここでご参加くださった親御さんに「良いぶり返し、悪いぶり返しとは?」を尋ねてみました。
(ソーシャルディスタンスを保つため、配布した紙に自由記述して頂く方法を採用しております)

 

良いぶり返し

  • 休むこと
  • 親に吐き出すこと
  • 
義務から止まること
  • 親が無条件肯定できたら
  • Etc…

 

悪いぶり返し

  • 我慢・食事を取らない
  • 無理して返事
  • 自傷的、他者の評価で
  • 親が否定的
  • Etc…

 

お読み頂くとお分かり頂けるかと思うのですが、どちらも「親」が強く関係してきます。つまり、悪いぶり返しを重ねてしまって長期化するも親次第。

 

良いぶり返しを経て、わが子が「自分らしさ」を取り戻していくのも親次第となります。

 

 

 

ひきこもる青年・不登校する生徒さんが1年以上休息した場合、再度社会参加してみることは「いきなり高速道路で運転するようなもの」です。

 

真面目なわが子らは、親(他者)評価を気にして、無理して走り続けてしまうものです。この時に、自分の意思で「義務から止まる」ように高速道路から下りて休めるか。

 

体力気力が取り戻される、もしくは本当の自分の価値観で生きるには迷いも生じるため「気力を有します。」

重複しますが、「ぶり返しの質」が回復の質を分けていくものです。

 

この現実を素直に受け入れられるか、この現実に寄り添えるかが、ある意味で親の成長と呼べるのだと思います。

 

SCSでは親の講座を面接同様の重みで重視しております。

 

リモート講座中継のリクエストも頂戴しているのですが、上意下達の講座ではないため、守秘義務などの問題からそのままの配信は現在のところは難しい状況です。

 

親御さんに成長を求める、そんな私どもも自分自身の枠を広げる事を日々大切にしております。

 

1日も早く安心した日常となる事を心より祈ります。

 

 


お知らせ

次回は急遽、8月18日(火曜)10時〜「神経症と退行について」特別補講を実施します。
コロナ禍で休講した分の補講となります。

 

現在SCSは夏季休暇を頂戴しており、お問い合わせ頂いてもお返事できるのが最速でも18日午後以降となります。

初のご参加希望の方は、参加費用4,400円をご持参いただき、
そのまま会場である豊島区 東部区民事務所(JR山手線:大塚駅より徒歩5分)まで直接お越しください。
東部区民事務所のホームページのリンクはこちらをクリック

 

本日もブログをお読みくださり、ありがとうございました。

 

スタッフ:桝田智彦

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